ミサイル攻撃に備えPAC3訓練を公開 市街地では09年以降6回目

新谷千布美、寺沢知海
[PR]

 航空自衛隊は19日、大阪市此花区の舞洲スポーツアイランドで地対空誘導弾「パトリオット3(PAC3)」を市街地に配備する訓練を公開した。近年、北朝鮮からの弾道ミサイル発射が続いている。PAC3はこうしたミサイルを迎撃する装備で、自衛隊の施設外で訓練が実施されるのは大阪府内では9年ぶり2回目。

 ミサイル攻撃を受けた場合、日本は二段構えでの防衛を想定している。まずはイージス艦に搭載する迎撃ミサイルを発射し、大気圏外で破壊する。次にPAC3が、撃ち漏らしを地上近くで迎撃する計画だ。

 この日の訓練には、航空自衛隊白山分屯基地(津市)の隊員約30人のほか、迎撃高度が従来型の約2倍の数十キロになった改良型「PAC3MSE」も参加した。日本を攻撃するミサイルの位置をつかむレーダー装置などと合わせ、計6両が駐車場内にそろい、迎撃態勢を確認した。

 航空自衛隊によると、こうした基地や駐屯地の外での訓練は全国でもあまり例がない。自治体や地域住民らとの調整が難しく、記録が残る2009年以降、今回を含めて6回だけという。

 訓練を指揮した森永哲也・2等空佐は「射撃に最適な場所に動いて、機動的に展開できるのがPAC3。普段いる基地の外へ移動し、訓練することが技能向上につながる」と話した。

 大阪市によると、1月に訓練実施の打診があったという。市役所で記者団の取材に応じた松井一郎大阪市長は、今回の訓練を快諾したと説明。「いざというときに住民の命を守るために必要。訓練不足で迎撃できなければ行政の不作為だ。反発するのはおかしい」と語った。(新谷千布美、寺沢知海)