「奇妙なもの」巡り続けて20年 写真家・佐藤健寿さんの旅の始まり
聞き手・西田理人
写真集「奇界遺産」シリーズなどで知られる写真家の佐藤健寿さんは、世界120カ国以上を旅して、各地の「奇妙なもの」をカメラに収め続けています。兵庫県西宮市で個展「佐藤健寿展 奇界/世界」を開催中の佐藤さんに、約20年にわたる旅の過程で見えてきたものについて聞きました。
「佐藤健寿展 奇界/世界」は、西宮市大谷記念美術館で6月5日まで開催中。水曜休館。一般1200円など。6月18日からは、高知県立美術館に巡回する。
――「奇妙なもの」を巡る旅は、アメリカ留学中に始まったそうですね。UFO伝説で知られる「エリア51」を訪れたことがきっかけだったと。
「エリア51」は今でこそ日本の旅行会社もツアーを組むような観光地ですが、20年前はまだ行き方もよく知られておらず、隣町で配られていた紙の地図だけが頼り、というような場所でした。
そこには立ち入り禁止の看板があるだけなのですが、それを撮ってオンライン画像共有サイトにアップロードしたところ、米国版ウィキぺディアで「エリア51」の項目を書いている人から、「写真を使わせてくれないか」と連絡が来たんです。相当にハードコアなUFO研究者だと思うのですが。
これだけ有名な場所でも、写…