異動希望の職員を4年留め置き「精神的苦痛」 千代田区に賠償判決

田中恭太
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 「過去のパワハラを思い出す」として保育園からの異動を求めたのに応じてもらえず精神的苦痛を受けたとして、東京都千代田区の男性職員が区に賠償を求めた訴訟の控訴審判決が20日、東京高裁であった。平田豊裁判長は「職員の健康を悪化させるおそれが高かった」として、請求を棄却した一審判決を変更し、区に55万円の賠償を命じた。

 判決によると、職員は2012年4月に児童館から保育園に異動した直後から休暇を取得。別の園での嫌な記憶がよみがえったことによる適応障害との診断を受けた。職員は区側に「過去に勤めた別の園でパワハラがあった」と説明した。翌年用務員として復帰したが、保育園以外への異動を強く希望。だが18年8月まで実現しなかった。

 判決は、区の対応を「適応障害が再燃する不安を抱かせ、多大な精神的苦痛を与えた」と批判。診察を受けさせるなど配慮もせず、4年4カ月も職員を留め置く必要もなかったとして「違法な公権力の行使にあたる」とした。

 区は「判決の理由を精査し、対応を検討する」とコメントした。田中恭太

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