損保大手3社、過去最高益 22年3月期 災害・事故の減少や円安で

江口英佑、高橋諒子
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 大手損害保険グループ3社が20日に発表した2022年3月期決算はいずれも増収増益で、売上高にあたる正味収入保険料と純利益は過去最高になった。自然災害が少なかったことで保険金の支払いが減る一方、海外事業が好調だった。

 売り上げ、利益ともトップの東京海上ホールディングス(HD)は、自然災害による保険金支払いの減少で利益が押し上げられた。海外事業では、イベントが中止になった際に払う保険金が、コロナ禍からの経済回復で減ったことも寄与し、利益は前年の2・5倍になった。岡田健司専務は「極めて好調だった」と話した。

 三井住友海上火災保険などのMS&ADインシュアランスグループHDは、自動車保険の保険金の支払いが例年に比べて少なかったことも利益を押し上げた。自動ブレーキなどの搭載が進んだことなどで、コロナの影響で車での外出が少なかった前年と比べても、自動車保険の損害率が低水準だったという。

 SOMPOHDは、今年に入り急速に進む円安もプラスに働いた。海外事業の利益を円換算する時のプラス影響などで、円安が10%進むと100億円の利益押し上げ効果があるという。新年度決算となる4月以降、円安はさらに加速していて、浜田昌宏専務は「今年度の利益が上乗せされる」と語った。

 大きな懸念材料の一つはウクライナ情勢だ。MS&ADインシュアランスグループHDの田村悟専務は「現時点で保険金の請求は生じていないが、22年度は(保険金の支払いに備えて)計100億円の準備金を費用計上している」と話した。(江口英佑、高橋諒子)