バッハ会長の「ジレンマ」 ロシアと関係悪化、IOC委員かばう理由

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ロンドン=遠田寛生
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 カメラに目線を合わせると、ゆっくり語り始めた。

 国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長の表情は険しい。

 「北京五輪で行われた総会からそれほど時間は経っていない。それなのに、我々の世界はものすごく変わってしまった」

 20日、一部オンライン形式で行われたIOC総会での一幕だ。ロシア軍のウクライナ侵攻が起きた2月24日以降、初めての総会で、熱弁は10分以上も続いた。

 IOCは、侵攻が始まった当日にロシアと、ロシア軍を支援するベラルーシを非難する声明を出している。

 2月28日には両国への緊急措置として、各競技の国際団体と国際大会の主催者に、ロシアとベラルーシの選手、役員を大会に参加させないよう勧告した。

 無理な場合は国名や国旗を使わせず、中立の立場で扱うように促している。

 ウクライナ選手が参加できない状況なのに、ロシアとベラルーシの選手は大会に出続けられる――。解消できないジレンマがあるため判断した、としていた。

 IOCのメッセージを受け、世界のスポーツ界は一気にロシアとベラルーシの選手除外にシフトした。

 2カ月半ほどが経ったこの日の総会で、バッハ会長は「ジレンマ」の説明を補足した。

 「これは保護措置だ。制裁で…

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