チェコのソビエト学校でともに過ごした旧友と30年後に再会する『噓(うそ)つきアーニャの真っ赤な真実』で米原万里は大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した。56歳の若さで世を去ったのが2006年。25日は、16回目の命日になる。米原の妹で同じ学校に通っていた井上ユリさん(69)は、ロシアによるウクライナの侵攻後、「いま米原万里がいたらどう表現するか」とよく聞かれるという。少女時代から振り返り、姉への思いを聞いた。
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万里が亡くなって16年が経ちます。ときどき無性に話したくなります。面白い本を読んだ時には必ず。今回の取材を受けて、また会いたくなりました。ロシアがウクライナに侵攻した今、怒り、悔しさ、悲しみでいっぱいで、交わす言葉はあんまりないかもしれないけれど。
もう話せないわけですが、万…

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