ワタミ、配達員が高齢者の見守りに一役 弁当や総菜の「宅食」で協定

有元愛美子
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 民家に弁当や総菜を届ける事業に絡み、外食大手・ワタミが地域の防犯に一役買うことになった。埼玉県所沢市の高齢の顧客宅を訪ねた際に特殊詐欺や交通事故に注意するよう呼びかけたり、事件・事故が起きた直後にドライブレコーダーのデータを警察に提供したりするもので、12日に県警所沢署と協定を結んだ。同社のこうした協定は関東で初めて。

 対象はワタミの「宅食」事業を利用する市内の民家で、現在約630世帯。弁当などを手渡しで受け取るお年寄りに、警察が作ったチラシを配って詐欺や事故に注意するよう声をかけ、日常生活で不安なことがないか質問する。災害への備えの重要性などについても話題にする。話題の材料は所沢署が提供する計画だ。

 また、市内で配達用に使う車11台も有効活用する。事件や事故、お年寄りの行方不明事案の発生時などにドライブレコーダーの記録を署に提供し、捜査や検索に役立ててもらうという。

 所沢署との協定式に参加したワタミの菊本哲営業本部長は「毎日届けているからこそ異変に気付く。安全に暮らせる社会にしたい」と話した。腰の痛みで倒れている顧客を見つけたことがあるという配達員の熊坂清美さん(57)は「お客様と警察のパイプ役になっていきたい」と意気込んだ。(有元愛美子)