阪神伊藤将司、募りに募ったもどかしさ「二度目の正直」で遂げた完封

大坂尚子
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(22日、プロ野球 阪神タイガース4―0読売ジャイアンツ)

 九回2死一、三塁で打席に巨人の中田翔を迎えた。阪神の2年目左腕・伊藤将司は気合を入れ直した。「二度は失敗できない。(リードは)4点もある。思い切って投げよう」

 カウント2―1から、めいっぱい腕を振って投げた143キロで押し込み、中飛に抑えた。8安打を浴びながらも、低めに丁寧に制球し、無四球でプロ初完封を遂げた。

 昨季は新人ながら先発ローテーションを守って10勝(7敗)を挙げた。大崩れしない投球と同じく、取材では淡々と話すことが多いが、実は闘志を内に秘めるタイプ。新人王争いに敗れ、オフには「新人王、とりたかった」と漏らした。

 真価が問われる今季、4月6日のDeNA戦で完封まであと1死に迫りながら、4番牧秀悟に同点適時打を許し、降板後にチームは負けた。翌週、新型コロナウイルス陽性と判定され、離脱した。

 隔離期間を経て2軍に合流後、約1カ月も1軍に呼ばれなかった。秋山拓巳の不振で得たチャンス。たっぷり募ったもどかしさを111球に込めた。「1カ月、休んじゃったので、その分チームに貢献したい」。26歳の言葉は、力強かった。(大坂尚子)

 矢野監督(神) 「伊藤将はゴロを打たせる投球で、素晴らしかった。打線はもうちょっと点を取りたい」

 近本(神) 七回に二盗し、プロ4年目で通算100盗塁に到達。「本当は昨季に達成したかった。走ってほしい場面での盗塁をどんどん増やしたい」

 原監督(巨) 制球難だった先発・高橋について、「(高橋)優貴に投げてもらった私の責任よ。それで終わろう」。