高知で南十字星が見える? 向かった山中、オレンジの光に「まさか」

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羽賀和紀
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 「ひょっとしたら今夜、見えるかもしれません」。大型連休中、高知県の山奥からかかった電話に記者は胸を躍らせた。一般的に南半球でしか見られないとされる「南十字星」が、条件がそろえば、高知から観測できるらしい。しかしチャンスは月に一度あるかどうか。奇跡は起きるのか。記者は山中に車を走らせた。

 南十字星は、四つの星の対角線が十字形に見えるところから名付けられた。南天の空にあるため、北半球の日本では、緯度の低い沖縄などでしか見られないと聞いたことがある。

 その星が高知からでも見えると教えてくれたのは、高知県津野町の小沢祐二さん(67)。光学機器メーカーの五藤光学研究所(東京)で、プラネタリウムの設計や施工を手がけた「星のプロ」だ。

 いまは津野町から依頼され、町内の標高1485メートルの天狗(てんぐ)高原にある宿泊施設「星ふるヴィレッジTENGU」に併設された、プラネタリウムや天文台の管理運営を担っている。

 小沢さんからの電話を受け、記者は通常業務を切り上げて午後7時に高知市内の会社を車で発った。街灯のない国道から、つづら折りの山道へ。2時間ほどでTENGUに着いた。

 施設屋上にある天文台で小沢さんが出迎えてくれた。だが、「南の海上で雲が増えてきた」。スーパーコンピューターの情報を元に雲の状況を示すウェブサイトを見ながら、やや険しい表情になった。

水平線付近にわずかな光、その正体は

 見える可能性があるのは、十…

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