隆の勝が悔やんだ「いらない欲」 賜杯争いで得た来場所への課題とは

加藤秀彬
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 (大相撲夏場所千秋楽 ○佐田の海 すくい投げ ●隆の勝)

 これが、初めて賜杯(しはい)をかけた千秋楽の重圧か。隆の勝は「自分らしい相撲をとれなかった」と勝負の一番を悔やんだ。

 立ち合いで佐田の海に中に入られ、右脇に深く差された。慌てて押し込むと、最後はすくい投げで飛ばされた。

 照ノ富士と並びトップで迎えたこの日は「本割で勝たないと話にならない」と集中したはずだった。だが、結果的に「慌てて強引に出てしまった。いらない欲が出た」。結びで冷静に勝ちきった横綱とは経験値の差が出た。

 先場所は4勝11敗。三役からも落ち、「ダメだったところを反省してきた」。

 稽古の成果は体に出た。

 5月上旬、隆の勝の大きくなったふくらはぎを見た両親からは「この太さは何なんだ。これならいけるんじゃないか」と驚かれた。

 中日には照ノ富士から初の金星。部屋が同じ貴景勝以外の2大関にも勝った。「今場所だけは何か違う自信というか、落ち着いていけた」

 終盤まで優勝争いにからみ、新たな課題にも気づいた。「精神的に削られた。内面も強くしないと」。来場所、再び先頭で争うための道筋ははっきり見えた。加藤秀彬