ウクライナ侵攻、カンヌ映画祭にも影 ロシア人監督作の上映巡り分断

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カンヌ=編集委員・石飛徳樹
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 チャールズ・チャプリンの映画「独裁者」を引用したウクライナのゼレンスキー大統領のスピーチで始まった第75回カンヌ国際映画祭。ロシアによる侵攻のさなかで開催中の文化の祭典にも、この戦争が影を落としている。

 戦火にさらされるマリウポリの街と、避難する市民の姿。侵攻開始後のウクライナで撮影されたドキュメンタリー映画が19日、カンヌで特別上映された。

 リトアニアのマンタス・クベダラビチュス監督の「マリウポリス2」。監督はウクライナで撮影中の4月初旬にロシア軍に殺害されたという。同行していた婚約者のハンナ・ビロブロワさんが残された映像を持ち帰って完成させた。

 映画祭の会場には各国のパビリオンが並ぶが、今年は、映画祭がロシア政府の代表団の受け入れを拒んだためにロシア・パビリオンはない。一方、ウクライナ・パビリオンは開設されている。「#StandWithUkraine」のハッシュタグを作り、シンポジウムなどのイベントを連日開いている。

 ウクライナ・パビリオンでスタッフを務めるニカ・ショーバさん(30)は自身が映画監督でもあり、ロックバンドを描いた短編「TIERCE」という監督作品を携えてカンヌに来ている。先祖代々、首都キーウの出身。現在は映画を学ぶためにフランスに来ているが、家族はキーウに住んでいるという。

 「ゼレンスキー大統領のスピーチは素晴らしかったと思います」とショーバさんは言う。

 「ロシアの侵攻でカンヌに参…

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