タイヤ選択、ダッシュで牽引 今季3度目入賞F1ドライバー角田裕毅

忠鉢信一
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 22日(現地時間)にスペインであった自動車のF1シリーズ第6戦、バルセロナ・グランプリ(GP)で、ホンダがサポートするアルファタウリの角田裕毅は13番手からのスタートから順位を上げて10位。今季3度目の入賞を果たした。優勝は昨年の年間王者、レッドブルのマックス・フェルスタッペン(オランダ)で今季4勝目。2位は、レッドブルの同僚、セルヒオ・ペレス(メキシコ)が入った。

 バルセロナ・カタルーニャ・サーキット(全長4・675キロ)を66周するバルセロナGPは低・高速のコーナーの連続が特徴だ。

 ほとんどのチームがマシンを改良して臨んだ。マシン底面の空気の流れを利用して、車体を路面に吸い付かせる「グラウンド・エフェクト」を改善したチームが目立つ中、角田のアルファタウリはマイナーチェンジにとどめた。車体後方のリアウィングの角度を立て、空気抵抗は増しても、マシンを路面に押しつける力を増やし、コーナリング性能を高める狙いだ。

 21日の予選までは苦戦し、アルファタウリのジョディ・エギントン技術ディレクターは「追い越しが難しいサーキットだが、なんとか順位を上げたい」と話していた。

 決勝のスタートは13番手。暗雲を払いのけたのは角田が得意のダッシュだった。1周目を終えると11位に上がり、序盤で10位以内に入った。

 角田は「車内は暑く、すごくタフなレースだった。順位争いが熾烈(しれつ)でプレッシャーがかかった」と振り返った。

 入賞を勝ち取ったのはチームの力だ。硬さの異なるタイヤに交換するためのピットインを3回に増やすことを選択。ソフトタイヤからミディアムタイヤへ、その後は、続けて2回ソフトに換えた。ミディアムに換えても速度が上がらないと判断し、消耗しやすいが路面に順応しやすいソフトで終盤をつないだ。

 52周目に角田が3回目のピットインからコースに戻った時は11位。だが、59周目に自己最速ラップを出すなど、ソフトのメリットを生かして終盤に順位を上げた。

 アルファタウリのフランツ・トスト代表は「次のモナコGPは我々が得意としているレース。今年も良いパフォーマンスを見せられると思う」と話した。

 モナコGP決勝は29日にある。(忠鉢信一)