日本、アジア「結束」導く外交を 日米首脳会談で浮かんだ課題

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編集委員・佐藤武嗣
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 日本が外交、安全保障、経済のあらゆる面で、難局に立たされている――。そんな認識を改めて強めた、日米首脳会談だった。

 岸田文雄首相はウクライナ危機後、米欧と協調してロシアへの経済制裁にアクセルを踏み、対ロ批判や制裁に及び腰のインドや東南アジア諸国を訪問し、積極的に米欧との橋渡し役を果たそうと奔走した。バイデン米大統領は、そうした岸田外交を称賛した。

 だが、その称賛は、米国のアジアでの影響力の陰りの裏返し、でもある。

 これは、首脳会談のハイライトと位置づけた、米主導の「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」発足の演出についても言える。

 IPEFは、米専門家からも、市場開放を伴わず、参加国にどんな利益があるのか不透明だと指摘されている。バイデン政権は国内産業保護の世論に押され、「国内事情」を優先して環太平洋経済連携協定(TPP)には復帰できない。とはいえ、アジア関与の姿勢だけは示したいという「苦肉の策」に過ぎない。

 一方で日米共通の重要課題は…

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