第105回ロシア外交は「ワルツのつもりが柔道で…」 韓国、元駐ロ大使の教訓

有料会員記事ウクライナ情勢

聞き手・牧野愛博
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 ロシアによるウクライナ侵攻は各国の対ロ外交に変化を促しています。隣国の韓国で10年間、対ロ外交に携わった魏聖洛(ウィソンラク)元駐ロシア大使は「日韓両国はこれまで以上に、ロシアや中国と対立する局面が増えるのは避けられない」と指摘します。

 ――最初のロシア勤務は、ソ連崩壊直後の1993年から96年までだったそうですね。

 ロシアの外交スタイルの特徴は幾つかあります。その一つが権威主義です。欧州は中世から、宗教改革、ルネサンス市民革命など大きな変化を経験しました。ロシアにはその変化がありませんでした。19世紀まで農奴制度が残り、その後、共産主義になりました。

 私が最初の勤務のころ、共産党員だったロシア外交官が大勢いました。レーニンはかつて「外交官は外国からの侵略を防ぐ仕事をするのだから、党籍を持っていた方がよい」と指示したそうです。当時のロシア外交官は「自分たちは帝国の外交官として訓練されてきたのに、大きな喪失感を覚えている」と語っていました。

 そのほか、秘密主義のため、クレムリンで何が話し合われているのかよくわかりません。外交の最終局面までよく結論が変わりました。今回のウクライナ侵攻のように、外交政策でよく軍事を用いるのも特徴です。

「摩擦の連続だった」

 ――韓国はウクライナへの支援に慎重な姿勢を示してきました。

 韓国の対ロ外交は摩擦の連続…

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