譲れぬ米中、台湾問題で深まる対立 軍事的緊張高まるおそれも

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北京=冨名腰隆、台北=石田耕一郎
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 バイデン米大統領が23日の日米首脳会談の後、中国が台湾に侵攻した場合に米国が軍事的に台湾防衛に関与する意思を明言したことを巡り、中国側は猛反発した。米中対立はさらに深まる様相だ。台湾側は、発言を歓迎している。

 中国外務省の汪文斌副報道局長は23日の定例会見で、「中国側に妥協や譲歩の余地は一切ない」と述べ、強烈な不満と断固とした反対の意思を表明した。「中国は自国の主権と安全保障上の利益を守る。言ったことは必ずやる」と警告した。日米の協力についても、「冷戦思考で徒党を組んでも、アジア太平洋では歓迎されない。うまくはいかない」と批判した。

 近年、米中対立が通商摩擦や人権問題に広がる中、中国が最も重視してきたのが台湾問題だ。習近平(シーチンピン)国家主席は3月のバイデン氏とのオンライン協議で「台湾問題の処理を誤れば、両国関係に破壊的影響をもたらす。米国は中国の戦略意図を誤解し、判断を間違えている」と訴えていた。

 習指導部は現状、平和統一を…

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    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2022年5月24日0時48分 投稿

    【視点】佐橋さんのコメント全般、特に「賽は投げられた」に同意です。バイデン大統領は中国の台湾侵攻を抑止するぞと踏み込み、中国はそうはいくかと反発。米中間でこうした悪循環が続けば台湾周辺で軍事的緊張が高まるかもしれません。 日本にとって悩ましいのは

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    佐橋亮
    (東京大学東洋文化研究所准教授)
    2022年5月23日22時52分 投稿

    【解説】※「バイデン氏の「台湾防衛」発言 戦略転換の背景にロシアの侵攻」に投稿した内容と同じです。重要な内容のため、再掲します 日米とも報道各社はバイデン発言を、アメリカ政府による台湾防衛の明白な方針転換と解釈することに収斂しています。私とし