TPP離脱の米国から「無理な注文」 水面下で仲介に動いた日本
相原亮、若井琢水、榊原謙
バイデン米大統領がインド太平洋地域の新たな経済枠組み(IPEF)の発足を表明する場に選んだのは、日本だった。米国の新たな構想を日本が支えてきた経緯があるためだ。環太平洋経済連携協定(TPP)から離脱した米国に、この地域への関与を続けてもらいたい日本側の思惑もある。
「我々は共に21世紀の競争を勝ち抜いていける」
水面下の相談は昨夏
23日午後。IPEFに参加する13カ国の首脳らがオンラインも交え顔を合わせた東京都内の会場で、バイデン氏はIPEF創設の意義をこう強調した。隣に座った岸田文雄首相も「日本でIPEFが立ち上がることを心から歓迎し、強く支持する」と応じた。
日本は半年以上にわたって…