「民主主義の尊重や、友好関係と長期の同盟関係を重視する点は継続する」。9年ぶりの政権交代で23日にオーストラリアの新首相に就任したアルバニージー氏(59)は、記者会見でこう語り、保守連合を率いたモリソン前首相の外交・安保路線を踏襲する考えを示した。同日夜に羽田空港に降り立ち、24日に開かれる日米豪印(クアッド)首脳会合に臨む。
21日の総選挙で、党首として中道左派・労働党を勝利に導いた。選挙戦で保守連合は、過去の中道左派政権が中国に融和的だったと強調し、労働党政権では中国に厳しい政策は取れないなどと訴えたが、アルバニージー氏はこうした見方を否定し、中国は「脅威」だと繰り返した。
豪州ではここ数年、中国との関係が悪化。劇的な改善が望めないなか、クアッドを地域協力の重要な柱ととらえている。アルバニージー氏は23日の会見で「変わったのは豪州ではなく、中国だ。豪州は自身の価値観のためには常に立ち上がる必要があるし、私の政権もそうする」と述べた。
党内左派の出身だが、長年…
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