吃音、事故や病気で家族を亡くす バイデン大統領は苦労人で人情家
「バイデンの特徴は、政治家として際立った実績があるというよりも、とにかく誰からも嫌われない、敵をつくらないということがあげられる」
今月1日に逝去した国際政治学者の中山俊宏さんは2020年、民主党の大統領候補に選ばれたバイデン氏について、笹川平和財団を通じて公開した論考でそう評した。36年間にわたる上院議員の経験を持ちながら、むしろ失言癖で知られ、「いつも一言多い困った親戚のおじさん」といったイメージだと中山さんは書いた。
長く上院議員として米政界に携わり、副大統領を経て、史上最高齢の78歳で大統領となったバイデン氏はどんな人物なのか。
実際、大統領になってからも演説でアドリブを発揮しては口を滑らせ、ホワイトハウス職員の頭を悩ませていると米紙では報じられる。
「人情味がある」「感情的な人物だ」との評をワシントンでは聞くことも多い。大統領就任時、元側近の一人は米紙に「バイデン氏の野心の原動力は共感力だ」と語っていた。
今年3月にはポーランドを訪問し、「この男が権力の座にとどまり続けてはいけない」とロシアのプーチン大統領を指弾したことが、ロシアの政権転覆を示唆する失言だとして大きな波紋を呼んだ。
のちにバイデン氏は「道徳的な怒り」による発言だったと釈明。演説の直前には、ウクライナから逃れてきた幼い女の子と避難所で交流し「大統領、お父さんと兄弟にまた会える?」と尋ねられる一幕があったのだという。
バイデン氏は苦労人としても知られている。
子供時代のあだ名は「ダッシ…
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