変わる児童手当 6月から原則「現況届」の提出不要に

久永隆一
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 0歳~中学生の子どもがいる世帯に支給される「児童手当」を受け取るため、毎年6月に自治体への提出が必要だった「現況届」が今年から原則廃止される。国民の利便性向上や行政事務の簡素化が目的。ただ、例外的に今後も届け出が必要なケースがあり、提出漏れによる支給停止には注意が必要だ。

 これまでは国が決めたルールにより、児童手当を受け取るための資格を満たしているか、自治体に確認してもらうために年1回、6月の間に一律に現況届を必ず出すことになっていた。

 内閣府はこのルールを改め、今年の6月以降は現況届の提出を省略できることにして、全国の自治体に昨年、通知した。所得などの資格確認は、行政が把握する情報で行う。

 ただし、注意がいる。原則廃止となった場合でも提出が必要なケースがあるためだ。

 国が今後も現況届の提出が必要なケースとして▽6月1日現在で離婚協議中で配偶者と別居中▽DV避難者で住民票の住所地と異なる自治体で受け取る▽無戸籍児童――などを例示している。

 内閣府の担当者は「原則廃止の最終判断は自治体になる。どんな人が今後も提出が必要か、自治体からの情報発信に注意してほしい」と話す。

 例えば、大阪市では、提出が不要になった世帯には現況届を送らず、代わりに制度改正を周知する通知を送る。提出がいる世帯に限って、6月以降の分を受け取るのに必要な現況届を出してもらう対応をとる。

 もう一つ大きな変更がある。

 今年10月支給分(6~9月分)から高所得者への児童手当が一部廃止されるのだ。児童手当の所得基準は夫婦の合計ではなく、どちらか高い方の所得が基準。

 一定の所得があり、月5千円の児童手当を特例で受け取る世帯のうち、扶養家族3人(子ども2人+配偶者)であれば、年収1200万円以上あると、対象外となり、もらえなくなる。

 家族構成により、対象外となる時の所得基準は異なる。

 該当するかどうかについて、内閣府の担当者は「自治体によって時期は異なるが、おおむね夏ごろに各家庭に通知があるだろう」としている。

【10月から児童手当がなくなる年収(扶養する家族の人数別)】

◆0人 1071万円(前年末に子どもが生まれていない場合)

◆1人 1124万円(子ども1人)

◆2人 1162万円(子ども1人+年収103万円以下の配偶者)

◆3人 1200万円(子ども2人+年収103万円以下の配偶者)

◆4人 1238万円(子ども3人+年収103万円以下の配偶者)

◆5人 1276万円(子ども4人+年収103万円以下の配偶者)

内閣府資料から(久永隆一)