百名山にある公園、赤字体質からの脱却案になぜパブコメ殺到?

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星井麻紀
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 大手アウトドアブランド子会社のコンサルティングで、元気のない観光地が生まれ変わる――。そんな思いで、群馬県が発表した日本百名山赤城山の山頂にある県立赤城公園の活性化に向けた基本構想案が見直しを迫られている。

 パブリックコメントを募ったところ、過去5年で最も多いという350件以上の意見が寄せられたためだ。一体どうして?

 赤城公園は1935年に設けられた県立公園。最高峰の黒檜山(標高1828メートル)などに囲まれたカルデラ湖の大沼・小沼や「小尾瀬」と呼ばれる湿原、覚満淵など豊かな自然に恵まれる。国内屈指のヒルクライムレースの会場や、冬場は関東では珍しい氷上でのワカサギ釣りが楽しめる場所としても知られる。

 だが、公園設備は整備から40~50年以上が経過。放置されて廃虚となっているものもある。

 昭和から平成初期にかけて年間100万人以上いた来訪者も半減した。今では登山者がほとんどで、年代は50代以上が6割。昼食などはふもとから持ってくるため、公園内ではお金が落ちにくい。土産物店や食堂などの経営者は高齢化し、新たな投資も難しく、活気が失われるばかりだった。

 公園内の県有施設の賃貸料など県の収入は年間約1500万円だが、維持管理費などの支出は約5千万円。赤字体質からの脱却も課題だ。

 そこで県は、公募で集まった6社から選ばれた大手アウトドアブランド「スノーピーク」(新潟県三条市)の子会社「スノーピーク地方創生コンサルティング」に依頼し、基本構想案をまとめた。

 構想案は「赤城山のレジリエンス・デザイン」「自然のなかで、一人ひとりのウェルビーイングを高める新しいネイバーフッドとの出会いを創出します」とうたう。

 赤城公園については「自然観光資源はあるが、行動消費や中長期滞在が減少傾向にある」と分析する。

 解決策として提案されたのは、若者やファミリーにも人気のキャンプやグランピングの施設を中心にした案だ。大沼湖畔にある県立赤城公園キャンプ場を広げ、大規模な高規格キャンプ場を整備。覚満淵近くにコテージ、小沼湖畔にグランピング施設とテントサイトをつくるといった内容だ。

 ビジターセンターは新築してサービス提供の中核に据え、「地域のマイスター」を配置して「おススメの滞在方法」を提案。来訪者は専用アプリに登録することで、属性に応じた観光の提案が受けられるといったデジタルを活用した内容も含まれている。

 この案について、県は2月1…

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