ロシアによるウクライナ侵攻開始から3カ月が過ぎた。激しい戦闘があったキーウ(キエフ)近郊ホストメリの一角に、黒く焦げた戦車が放置されている。
幹線道路が近いせいか、家族連れや若者が立ち寄り、思い思いのポーズで写真を撮ってゆく。日常に戦争が溶け込む不思議な光景がそこにはあった。
すぐ隣に住むアレクセイ・ドウブシュさんは8年前、親ロシア派武装勢力とウクライナ政府軍の衝突から逃れるため、両親を東部ドンバス地方の街からキーウに避難させた。
今回は自身がキーウに避難し、今は日中だけ修理のため自宅に戻る。「また同じような光景を見ることになった」。戦車を見つめ、ため息をもらした。(諫山卓弥)