「外交の岸田」密かに仕込んだ防衛費増額 置き去りになった国内議論

有料会員記事岸田政権

安倍龍太郎、松山尚幹
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 23日の日米首脳会談と、24日の日米豪印4カ国(クアッド)首脳会合は、岸田文雄首相にとって就任以来、最大の外交的な見せ場だった。来年の主要7カ国首脳会議(G7サミット)に地元の広島開催を打ち出すなど、参院選に向けた演出にこだわった。防衛費の大幅増額や「反撃能力」の検討にも踏み込んだが、与党や国会での具体的な議論も不十分なまま、国際的な約束として打ち出した。

 ロシアのウクライナ侵攻や台頭する中国を見据え、「首相が特に準備に力を入れた」(首相周辺)日米首脳会談。これに合わせて、首相が秘密裏に検討を進めたのが、バイデン米大統領との記者会見で、来年のG7サミットの広島開催を表明することだった。

 開催地には世界的な関心が集まる。広島選出で「核なき世界」への強い思いを持つ首相だけに、事前に米国と調整を済ませていた。

防衛省内には戸惑いも 首相は先走った?

 首相就任から約7カ月。戦後2位となる4年7カ月にわたって外相を務めた首相は「外交通」を自任する。だが、コロナ禍で本格的な外交が展開できていなかった。4月末から東南アジア、欧州の5カ国を訪問し、一気に外交のアクセルを踏み、「見せ場」を作ることを意識している。首相は成果を誇示して、今夏の参院選を乗り切り、長期政権を築きたい考えだ。

 首相は23日の日米首脳共同…

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