医療的ケア児がいきいき遠足 たま電車で出発

下地毅
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 医療的ケアが必要で、なかなか外出しづらい子どもたちが24日、親子遠足にでかけた。和歌山電鉄のたま電車にのって車窓の景色にほほえんだ。公園の空気を胸いっぱいにすった。

 でかけたのは、一般社団法人「幹(みき)」が和歌山市の冬野と松江北1丁目で営む児童発達支援事業所「幹はうす」の子ども7人と保護者8人と職員13人。電車にのったことがない子どもが多いことから今回の遠足を企画した。

 遠足は、貴志川線の甘露寺前駅―貴志駅を往復したあと、紀の川市貴志川町神戸の平池緑地公園まで歩いた。子どもたちは、池のカモを追いかけたり、初夏の日ざしに目をほそくしたり、涼風にねむたくなったりしていた。

 みんなでお弁当を食べる時間、黒田真杜(まなと)くん(2)は少しはなれた木陰であそんだ。お母さんの幸佳(さちか)さん(32)によると、好きなことに熱中する性格だから、きょうは木漏れ日のキラキラにはまったのだという。

 医療的ケア児は、人工呼吸器による呼吸の管理やたんの吸引などをする必要があり、特に小さいころは外出がむずかしいという。真杜くんは飲みこむ力が弱いので鼻に通した管からミルクを飲んでいる。

 うまれたころは親子2人での外出を想像できなかったという幸佳さんは、みそ汁やスープを口から飲む練習を最近はじめた真杜くんのことを「想像以上に成長してくれているので感謝とよろこびの日々です」と話した。

 幹が、医療的ケア児の家に看護師をおくる在宅看護センターを開いたのは2018年。つづけて、保護者が働きやすいようにと子どもをあずかる「幹はうす」を20年と21年につくった。現在、放課後デイサービスを含めて1歳から11歳までの13人が通っている。在宅看護センター代表理事の丸山美智子さん(54)は「いろんな体験をさせてあげたい」と話した。(下地毅)