「いつ咲くかわからない花」今年咲いた22年間で2度目

西堀岳路
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 いつ咲くかわからないという花が今月、福島県いわき市アクアマリンふくしまで咲いた。世界最大級のランの仲間で、花が黄色地に赤褐色の斑点でトラに見えることからタイガーオーキッドと呼ばれる。開館後22年たつが、咲いたのは2019年に続き2度目。栽培担当者は「コロナ、戦争と嫌なニュースが続く昨今。何かの良い前触れでは」と喜んでいる。

 同館では、陸上と水中、海中が一体化した生命のつながりや生態系の大切さを伝えたいと、魚など生物たちが生きる環境を現地の植物群を育てて再現し、一緒に展示している。タイガーオーキッドを見ることが出来るのは「熱帯アジアの水辺」コーナー。食虫植物やシダ類がうっそうとし、霧が立ちこめ、蒸し暑い環境をそっくり再現してある。

 同館のタイガーオーキッドは開館当初から栽培している。東日本大震災の津波被害で停電、断水し、熱帯植物の半分ほどが死んでしまったなか、かろうじて生き残り、職員らが近くの川の水をくんできては世話して復活させた。

 自生地の東南アジアでも毎年開花しないのがふつうで、日本ではめったに花を見ることが出来ないという。担当者は「何が理由で咲いたり、咲かなかったりするのか、まだ知られていないことが多く育てるのが難しい」と話す。震災後も育って2本になった高さ3メートルほどの花茎から、23日現在、計50輪ほどの花が咲いている。5月末ごろが見頃で、100輪くらいにはなると見込まれている。(西堀岳路)