憲法学者が考える「月給100万円しか」発言 背景に信頼のなさ:コメントプラス

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▽日本の議員は少ない?給与は? 「月給100万円しか」発言の背景(16日配信)

https://www.asahi.com/articles/ASQ5J6RHVQ5JUTFK00B.html

 「議長になっても毎月もらう歳費は100万円しかない」。そんな前置きで国会議員の定数増を主張した細田博之衆院議長の発言に、SNS上では「市民感覚とずれている」といった批判が沸騰しました。発言が飛び出した背景を探る記事に、憲法や情報法を専門とする京都大学大学院法学研究科教授の曽我部真裕さんは「少し調べた限りでは発言全文を見つけられませんでしたのではっきりはしませんが、細田議長の発言の趣旨は、歳費が少ないことそのものではなく、議員の数が少ないということだったのかもしれません」と断ったうえで、次のようにコメントしました。

 「本記事にもあるように、国際比較では日本の議員数は決して多いわけではないことは事実であり、地方部の議員が減少傾向にあることも踏まえれば、1つの提言としてありうるものではないかと思います」

 また、政治家への信頼感のなさが、歳費が少ないとした点が切り取られて批判される背景にあると指摘。その一方で、「私の接した数少ない例に過ぎませんが、公益を考え真摯(しんし)に職務に取り組んでいる議員も多いように思われ、そうした姿は国民には十分知られていないのではないかと感じます」とし、「議員の活動がもっと国民に知られることを通じて、信頼性の向上が図られ、今回提起された国会議員の数の問題もまともに取り上げられる状況が訪れることが望まれます。今回の発言を矮小(わいしょう)化して受け止め、バッシングして終わりとするべきではないでしょう」との考えを記しました。

体育座り、悪影響明らかなのに…

▽学校の体育座り体に悪い? 腰痛持ちの子ども、「悪影響明らか」指摘(19日配信)

https://www.asahi.com/articles/ASQ5L6HQ7Q5FUTIL02K.html

 学校の集会や、体育の授業で子どもたちが腰を下ろすときの「体育座り」。限られたスペースで効率よく座れる一方、近年は腰痛を引きおこすなど成長に良くない影響があるとも指摘され、見直す動きが出てきています。体育座りが浸透したきっかけや、体への負担を減らす座り方を伝える記事に、子育ての問題に詳しいジャーナリストの中野円佳さんがコメントを寄せました。

 中野さんの子どもはシンガポールインターナショナルスクールに通った後、日本の公立小学校に転入したといいます。「始業式で1時間近く立って話を聞くのも衝撃だったみたいですが、それよりも更に実害がありそうだったのが、体育館での『体育座り』。腰が痛くなり、立っているほうがマシだったと言っていました」

 そんな自分の子どもの経験を紹介したうえで、自らの考えをつづります。「どこも痛くない状態で送り出した子どもが、大人のような腰痛をかかえて帰ってこなくてはいけないっておかしくないですか…」「日本の学校にはいいところもたくさんありますが、一方で『耐える』を要求されることが明らかに多いと思います。専門家の身体に悪いという指摘があるのに大人からみて行儀が良く見えることが重視されているように感じられます」

 中野さんは在住している自治体に対して、学校側に注意喚起してほしいと問い合わせをしたことがあるとのことです。コメントの最後では、「悪影響が明らかなことはきちんと周知してほしい。親たちも各自治体や校長にどんどん言っていきましょう…」と呼びかけました。

「お客様は神様」が招く負の連鎖

▽「常識ない」と長時間の電話 客からのハラスメントに会社は動いた(24日配信)

https://wwwl.asahi.com/articles/ASQ5R544BQ5BULFA01S.html別ウインドウで開きます

 理不尽なクレームを客から突きつけられる「カスタマーハラスメント(カスハラ)」。「お客様」相手のことだけに、企業側の対応も簡単ではないようです。カスハラ対策の現状を伝える記事に、SDGsジャパン理事の長島美紀さんは学生時代にアルバイトした居酒屋での経験談を紹介しながら、次のようにコメントしました。

 「『お客様は神様』という言葉の結果、『常識』を超える要求にも対応することが『常識』となり、サービスを供給する側もカスハラ対策のために過剰なまでのサービスを予(あらかじ)め提供する、その結果さらなる過剰な要求を受ける、という負の連鎖があることに気づかされます」

 そのうえで、サービス供給側が供給したサービスを評価し、必要に応じて改善する制度も必要だと訴えます。加えて、「サービスについては『ここまでは常識だ』『非常識だ』と一人ひとりの主観的な判断が大きくかかわります。カスタマーと向き合うときにどこまでが求められるサービスなのか、それ以上を断り、それを説明できるまでの対策が必要だと感じます」との考えを記しました。

※コメントプラスは、ダイバーシティー、SDGs、働き方、教育・子育て、国際のジャンルに詳しい専門家と朝日新聞記者で昨年6月にスタートしました。その後、政治、スポーツ、デジタルの分野に拡大し、コメンテーターは現在約100人。有料会員登録していただくとすべてのコメントを読むことができます。ご登録はこちら(https://digital.asahi.com/info/standard_course/別ウインドウで開きます