「次の乱射事件を止めるために、あなたは何もしていない」
子ども19人を含む21人が銃乱射事件で殺害された米テキサス州ユバルディで25日、グレッグ・アボット州知事(共和党)の記者会見中、ベト・オルーク元下院議員(民主党)がこう詰め寄る一幕があった。11月の州知事選でアボット氏に挑むオルーク氏は会見場から追い出されたが、今後も選挙戦で銃規制の必要性を訴えていくとみられる。
記者会見は、ユバルディの高校の講堂で開かれていた。米国では銃撃事件などの場合は警察当局が会見して説明するのが通常だが、アボット氏は共和党の議員らと並びながら、容疑者の行動や事件の詳細について説明。そのうえで、「メンタルヘルス(精神的健康)の問題がある」として、被害者のサポートなどの必要性を強調したが、銃規制には触れなかった。
アボット氏の発言が一段落したタイミングで、会場にいたオルーク氏は舞台前まで歩きながら「知事、言いたいことがある」「(事件は)予測出来なかったと言ったが、十分に予測できた」などと発言。アボット氏は直接答えなかったが、舞台上の関係者からは「この場に不適切だ」などの批判が上がり、オルーク氏は講堂から退場させられた。
退場しながら、オルーク氏は「これはあなたの責任だ。何か違うことをすると選択するまで、あなたの責任だ」とアボット氏に向けて発言。会場の外では報道陣に「この5年間で、米国史上で最もひどい乱射事件のうちの五つが、テキサス州で起きている。そのたびに彼はこのような会見を開くだけだ」と批判した。
そのうえで、アボット氏につ…
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- 【視点】
2017年、ラスベガスのコンサートで53人 2016年、フロリダのナイトクラブで49人 2012年、コネチカットの小学校で26人。 この十年だけでも、ユバルディを上回る規模の乱射事件が何回も起きている。 もちろん、毎回、全国の銃