ロシア「支配地」で国籍取得の手続き簡素化 ウクライナ外務省は非難

ウクライナ情勢

ブリュッセル=青田秀樹
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 ロシアのプーチン大統領は25日、ウクライナ南部ヘルソン州と中南部ザポリージャ州の住民を対象に、ロシア国籍の取得手続きを簡素化する大統領令に署名した。ノーボスチ通信が伝えた。ウクライナの外務省は声明を出し、主権と領土の一体性を著しく侵す行為だと強く非難している。

 ロシア軍はヘルソン州の全域とザポリージャ州の一部を支配したとしている。大統領令を受け、ヘルソン州のロシア側幹部は、パスポート発給手続きのための窓口設置の準備を始めたことを明らかにした。

 これに対してウクライナ外務省は、ロシアの大統領令は「一時的に占領された地域の住民にロシア国籍の取得を強制する道を開く」と非難し、「大統領令は法的に無意味で、何の効果もない。住民がウクライナ国籍を有することへの影響はない」と強調した。

 2カ月以上の包囲の末にロシア側が「制圧」を宣言した南東部の港湾都市マリウポリでもロシアのパスポートの発行が始まったという。同市のアンドリュシチェンコ市長顧問は25日、SNSに「事実上、マリウポリの(ロシアへの)併合が始まった」と書き込んた。(ブリュッセル=青田秀樹)