9分でコロナ判定、診断装置を開発 PCRなみの高精度、低コストで
林義則
PCR検査より大幅に短く、9分以内で新型コロナウイルスを検出できる感染症診断装置を、理化学研究所(埼玉県和光市)と東大、京大、東京医科歯科大、自治医科大などのグループが開発した。遺伝物質を増やさずにウイルスを検出できる新技術を昨年開発し、さらに感度を約1400倍に向上させた。PCR検査なみの高い精度と低いコストで検査ができるという。
グループは2021年4月、ウイルスの遺伝物質を取り込むと活性化する酵素の性質を利用した検出技術「SATORI法」を発表していた。
この技術では、活性化した酵素が溶液中の蛍光物質を光らせることで検体中のウイルスを検出する。
唾液(だえき)やのどの粘膜から採った検体や酵素、蛍光物質を混ぜた溶液を、微少な試験管が集まったマイクロチップと呼ばれるプレート上で反応させて光った試験管を数える方法で、遺伝物質の増幅が必要なPCR検査では1時間ほどかかっていた検査時間を大幅に短縮した。
しかし、PCR検査より低い検出感度が課題となっていたという。
そこでグループは、活性が高…
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