大動脈、3年もの完全ストップなぜ 阪神高速松原線で6月から
大阪市浪速区と大阪府松原市を結ぶ阪神高速14号松原線の一部区間が6月1日から約3年間、通行止めになる。全国的にも異例の長期間だ。いったいどのような工事が始まるのか。
松原線は1980年に全線開通した。松原市で近畿、西名阪、阪和の各自動車道と接続する。
6月1日午前4時から上下線とも通行止めになるのは、喜連瓜破(きれうりわり)出入り口(大阪市平野区)―三宅ジャンクション(松原市)間の約2・5キロだ。終了は2025年3月末の予定という。この区間を利用する車は1日約6万台に及ぶ。
阪神高速道路会社によると、喜連瓜破出入り口の南側にあるコンクリート製の橋梁(きょうりょう)を架け替える。
この橋は79年に架けられ、一般道路の長居公園通(計6車線)をまたぐ。橋脚の間隔が65メートルと広めだ。当時は合理性が高い設計として、橋桁の中央部に継ぎ目を設ける工法が採用されていたが、想定以上に中央部が沈んでいるという。
安全性に直ちに問題はないものの、一時は24センチ沈下し、阪神高速は03年、中央部を左右からケーブルで引っ張り上げる工事を実施した。ただ、現時点でも20センチの沈下が確認されている。
阪神高速は長期にわたって健全性を確保するため、橋の架け替えを決めた。
有識者らの検討会では、工事…