ロシア軍の激しい攻撃を受けながら、300人超の市民が2カ月近くを過ごしたウクライナ南東部マリウポリの製鉄所「アゾフスターリ」。その内部で、少なくとも4カ所の地下シェルターが、市民の避難先として使われていたことが、避難者たちの証言でわかった。生還者の1人が、朝日新聞の取材に明らかにした。
マリウポリ出身で、製鉄所で30年以上勤務した経験のあるセルギイ・ドフノさん(61)は避難中、4カ所の地下シェルターに市民がいたのを確認した。製鉄所のメインゲート近くにある建物の地下に2カ所と、奥にある工場建屋の地下に2カ所だという。
ドフノさんは3月1日に避難したとき、メインゲート近くの地下シェルターに向かったが、すでに50人以上の人がいて混み合っており、中に入れなかった。そのため、ロシア軍に砲撃される危険にさらされながら、1キロ以上を歩いて工場の地下にあったシェルターに移動した。
製鉄所には他にも多数の地下シェルターがあり、ロシア軍に抵抗するウクライナ兵らが使っていた。ただ、ロシア軍による攻撃で崩れたシェルターもあったという。(ウクライナ西部ブコベル=坂本進、飯島健太)
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