亡き祖母の4畳半の居室にも似合うように 伊勢木綿のスピーカー開発

有料会員記事

松原央
[PR]

 昔ながらの真空管半導体などの最新技術を使ったオーディオを手がけ、国内外にファンを持つ職人が三重県鈴鹿市にいる。新旧の技術を回路でつなぎ、「いつまでも古びないものづくり」をめざしてきた「鈴鹿回路設計」(鈴鹿市東磯山2丁目)の鹿田景之さん(34)。このたび三重県の伝統工芸品「伊勢木綿」を使った和の趣あふれるスピーカーを開発した。

 鈴鹿市の住宅地にたたずむ工房は、鹿田さんの祖母が生前に営んでいた手芸店を改装したもの。工房内には、設計用のパソコンや基板などの加工機、音や電気の測定器など最先端の機器が所狭しと置かれている。

 鈴鹿市出身の鹿田さんは、大学で無線通信を研究した後、カーナビのメーカーで設計に携わった。だが新商品が発売されるまでの数年ですたれてしまう量産品の開発に、疑問を感じるようになったという。

 「捨てることが前提のものづくりでいいのか」。思いついたのが、子どものころから、耳に心地よい音が好きだった真空管アンプの開発だった。

 大きくて電気を消費する真空…

この記事は有料会員記事です。残り881文字有料会員になると続きをお読みいただけます。