鳴りを潜めた日本郵便調査への批判 総務省有識者会議が4カ月で一変

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藤田知也
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 多くの郵便局長が1300人超の顧客データを政治流用していた問題で、日本郵便の調査が不十分だと批判していた総務省有識者会議が26日、4カ月ぶりに開かれた。郵便局データの利活用を議論する場で、不正の「再発防止」と「信頼回復」がデータ活用の大前提だと釘を刺す声が相次いだ。ただ、前回会議からは一変し、日本郵便が行った調査自体を問題視する声はなぜか鳴りを潜めた。

 会議名は「郵便局データの活用とプライバシー保護の在り方に関する検討会」で、個人情報保護の専門家らを構成員に迎えて昨年10月に設置された。同月末には、顧客を標的にした政治活動の指示が郵便局長間で出ていることを朝日新聞が報じていた。

 日本郵便の自主調査では、局長104人による顧客1318人分の情報流用が認定された。悪用された個人情報はゆうパックのラベルのほか、ゆうちょ銀行やかんぽ生命の保有データからも抜かれていた。

 だが、日本郵便が調査結果として公表した資料で、情報流用に関する記述は約2ページ分しかない。情報流用を促す指示については調べず、不正の原因や背景は何も書かずに、「個人情報保護の研修」といった再発防止策を掲げていた。

 1月の有識者会議では「調査終了は論外」(巽智彦・東大大学院准教授)「発生原因を解明しないと再発するのでは」(森亮二弁護士)などの批判が飛び交った。「本当にデータ活用を進めていいのかと思わせる事態だ」(増島雅和弁護士)との声も出ていた。

 会議の出席者らは日本郵便側…

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