藤井聡太叡王に敗れても… 勇敢だった挑戦者 出口若武六段の涙
北野新太
夢の舞台のためにあつらえた和服の袖で涙を拭った。挑戦者は己のふがいなさを責め、こらえきれずに泣いた。
将棋の第7期叡王戦五番勝負第3局が、千葉県柏市で24日に行われ、藤井聡太叡王(19)=竜王・王位・王将・棋聖と合わせ五冠=が挑戦者の出口若武(わかむ)六段(27)に勝ち、対戦成績3勝0敗で叡王位を初防衛した。
スコアだけを見ると、五冠を保持する王者がタイトル初挑戦の新鋭をストレートで一蹴したシリーズという印象になるが、出口の奮闘がファンを沸かせた番勝負でもあった。
記事の後半では、妻の北村桂香女流初段がどう見守ってきたのかもご紹介します。
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