中国外相、南太平洋8カ国歴訪へ 米主導のインド太平洋戦略にくさび

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シンガポール=西村宏治、北京=高田正幸
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 中国の王毅(ワンイー)国務委員兼外相が26日、南太平洋の島嶼(とうしょ)国など計8カ国の歴訪を始めた。米国が主導するインド太平洋戦略にくさびを打つ狙いがあるとみられ、地域各国に安全保障協力の強化を呼びかける動きも明らかになった。太平洋を舞台にした中国と米・豪のせめぎ合いは激しさを増しそうだ。

 中国外務省によると、王氏が最初の訪問国ソロモン諸島に到着したのは26日の未明だったが、空港では主要閣僚らの出迎えを受けた。マネレ外相との会談では「両国関係の強靱(きょうじん)性と活力は島嶼(とうしょ)国の最前列にある」と語りかけた。

 両国は4月、安全保障協定を結んだばかり。中国の軍事的関与を認める協定とみられ、中国の軍事拠点化につながると周辺国が懸念を強めている。

 王氏は6月4日までの10日間、ほかにキリバスやサモア、フィジーなど南太平洋の国々を訪問。オンラインも含めて中国がこの地域で国交を結ぶ全10カ国・地域と個別に接触し、30日にはフィジーで地域各国との外相会議を主宰する。

 中国は一連の訪問を機に地域各国との安保協力をさらに拡大する構えだ。

 ロイター通信は25日、中国側が30日の外相会議で、安保を含む分野で協力拡大をうたった合意文書の採択を目指していると報じた。朝日新聞が入手した合意案では「伝統的、非伝統的安保分野における協力の強化」のほか、中国が各国で警察官の訓練を行うことやサイバーセキュリティー分野での協力強化に触れている。

 英紙フィナンシャル・タイムズも中国がソロモン諸島と同様の安保協定を「キリバスともう1カ国と交渉している」とも伝えた。

 中国が影響力の拡大を急ぐの…

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