コミバスで観光も 香川大生協力、さぬき市がパンフ発行

福家司
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 香川県さぬき市を走るコミュニティーバスを住民の足としてだけでなく、観光にも活用してもらおうと、市が香川大生の協力を得てパンフレットを発行した。四国霊場88カ所の「結願の寺」大窪寺など、「上がり3カ寺」を経由する「志度・造田・多和線」を取り上げ、旅を楽しむための情報を盛り込んでいる。

 市は、地元のバス会社やタクシー会社に委託してコミュニティーバスを7路線で走らせているが、このうち「志度・造田・多和線」は観光利用も想定して休日も運行している。同線は総延長40・7キロ(一部区間・便はデマンド運行)と、コミュニティーバスとしては長距離。上下10本(休日は8本)と本数は少ないが、ことでん志度線やJR高徳線、大川バス引田線からも乗り換えできる。

 パンフレットは、市が「コロナ禍で減っているコミュニティーバスの利用促進を図りたい」と、市地域公共交通会議の会長を務める香川大創造工学部の紀伊雅敦教授に相談。同学部造形・メディアデザインコースの大場晴夫教授の研究室で学んでいた松下ひなたさん(22)=京都市出身=が卒業研究を兼ねて作成した。

 パンフレットでは、88番大窪寺、87番長尾寺、86番志度寺や道の駅ながおなどを紹介。食事や観光、体験ができるスポットも路線図上に示した。時刻表やコミュニティーバスの利用方法も記している。また、表紙は市の色と路線図の色を兼ねた緑色で、絵本のようにバスを大きく描き、2冊の表紙と裏表紙を並べると1台のバスになる。

 松下さんは「観光客向けなので、見やすくしようと心がけた。3カ寺や海、山の豊かな自然が残るさぬき市のいろんなスポットを、パンフレットを手にめぐってほしい」と話す。

 A5判10ページで3千部を発行。JR四国やことでんの主要駅などに置いてあり、無料。問い合わせは市都市整備課(087・894・1113)。(福家司)

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