不安定物質も確実に分析可能に 科捜研職員、逆転の発想で新手法確立

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板倉大地
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 何らかの化学物質が混ざった物を誤飲して体調を崩しても、原因となる物質がわからない。そんな問題を解決する検査手法を、福岡県警科学捜査研究所の職員が見つけ出した。不安定で分解しやすい物質を特定する画期的な検出法は、逆転の発想から生まれた。

 きっかけは2006年ごろ、漂白剤の混入した飲料を誤って飲んでしまうなどの事故が各地で多発したことだった。

 漂白剤には、人体に有害な「次亜塩素酸塩」が含まれている。しかし、原因物質を分析するには、高温でガス化させる質量分析装置を使うため、熱に弱い次亜塩素酸塩は分解されて、分析する前に消えてしまう。このため、当時は「次亜塩素酸塩で矛盾しない」と推定することまでしかできなかった。

 熱分解させずに分析する方法はないのか。

 科捜研の脇川憲吾さん(47)は研究を始めた。着目したのが、次亜塩素酸塩の不安定さだ。

 「裏を返せば、化学反応しや…

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