第8回太陽電池は敗戦ではない 元三洋電機社長が語る日本の製造業の強み

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聞き手・石山英明
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 太陽電池はかつて日本メーカーのお家芸だったのに、中国勢に追い抜かれてしまった。日本の製造業はなぜこうも「敗戦」が続くのか。太陽電池業界の生き字引とも言われる、元三洋電機社長の桑野幸徳さん(81)は、「日本は自信を失う必要はありません」と話す。

 ――太陽電池にかかわって50年以上とうかがっています。日本メーカーの栄枯盛衰をずっとご覧になってきたわけですね。

 「私は30歳ぐらいから太陽電池の研究を始めた。歴史的なことを知っているのは私ぐらいになってしまった。太陽電池はエネルギー問題と環境問題を両方とも解決できるすばらしい技術だ。昔、世界中の砂漠に太陽電池を設置して超電導ケーブルで結べば、地球のどこかは昼間なので、世界中のエネルギーをまかなえると思いついた。『ジェネシス計画』と名づけて1989年に発表した。私の試算では砂漠の4%に設置するだけで実現可能だ」

「サンシャイン計画」オイルショックきっかけに

 ――日本で初めて自宅の屋根に太陽電池を設置して電線につないだのも、そのころでしたね。

 「1992年のことです。太…

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    伊藤大地
    (朝日新聞デジタル編集長)
    2022年6月14日18時38分 投稿
    【視点】

    三洋電機の電池事業は、1990年代から2000年代において、まさに「虎の子」といってもいい存在でした。当時、私も記者として三洋電機やパナソニックに取材を重ね、電池事業の将来性については、耳がタコになるくらい、幹部から話を聞いたものです。三洋