10兆円ファンドの「稼げる大学」に5大学検討 選択と集中へ不安も

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嘉幡久敬、桜井林太郎、藤波優
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 世界最高水準の研究力をめざす大学に10兆円規模の大学ファンドで支援する、国の新しい制度が決まった。現場の大学はどのように受け止めているのか。朝日新聞社が主要大学にアンケートしたところ5大学が応募する方向で検討していることがわかった。1校当たり年数百億円という新たな支援への高い期待とも言えるが、すでに見送る大学も。厳しい認定要件や、大学を選別する「選択と集中」への懸念がある。

 この制度は、低下傾向にある日本の研究力を取り戻し「世界に伍(ご)する大学をつくっていく」(小林鷹之・科学技術担当相)ことが目的だ。とはいえ、政府の財政状況は厳しく、大学や研究者向けの予算を増やすことは難しい。

 そこで、財政投融資を主な原資にした10兆円の基金を運用し、その利益から年3千億円を上限に配ることにした。支援を受ける「国際卓越研究大学」は大学の応募をもとに国が審査、最多5~7大学を認定する方針だ。

 支援を受ける大学には「ノルマ」がある。国際的に優れた研究成果の創出や年3%の事業成長、経営と研究を分離したガバナンス改革などだ。制度は、岸田政権が掲げる「新しい資本主義」の成長戦略の大きな柱に位置づけられ、5月18日に国際卓越研究大学法が国会で成立した。今年度中に公募し、2024年度から支援を始める。

 朝日新聞は法成立前後に、制度への応募の意向や意見などについて国公私立大にアンケートを行った。文部科学省の分類で自然科学系の論文シェアが高い43大学に、奈良先端科学技術など3大学院大学を加えた46大学に尋ね、43大学から回答を得た。

前向きな5大学、東大と京大は

 国際卓越研究大学に「申請す…

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