崖っぷち銚子電鉄が空飛んだ 社長が機内で「まずい棒」自虐セールス

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青山祥子
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 銚子電鉄千葉県銚子市)の看板商品、「ぬれ煎餅(せんべい)」と「まずい棒」がついに空の上にデビュー――。日本航空グループの格安航空会社(LCC)「スプリング・ジャパン」(千葉県成田市)と組んで、国内線3路線で機内販売する。27日、「まずい棒」の新商品を機内で1日先行発売し、銚電の竹本勝紀社長が乗客に売り込んだ。

 機内販売するのは、「ぬれ煎餅 緑の甘口味」(1枚100円、5枚450円)と、「まずい棒 めんたい味」(2本100円)。佐賀、広島、新千歳の各空港と成田空港を結ぶ3路線で6月30日まで。成田行きの便の乗客には、「銚電が続く限り有効」な2日間乗り放題の記念乗車券を1500人限定配布する。

 銚電は「崖っぷち経営」を自称。ぬれ煎餅や、「経営がまずい」とかけて名付けたスナック菓子のまずい棒などの商品のヒットで、倒産の危機を乗り越えてきた。コロナ禍で乗客が激減する中、今では食品などの副業ビジネスが売り上げの8割を超え、赤字続きの鉄道事業を補塡(ほてん)している。

 竹本社長はこの日、佐賀との往復便に乗り込んだ。客室乗務員が「お互いのつらい営業状況をいたみ合い、激励のためにはるばる銚子から飛んできて下さいました」と自虐モードで竹本社長を紹介。竹本社長は「状況を打開するため、お菓子の販売を通じて鉄道を支える、おかしな鉄道会社でございます」と機内アナウンスで銚電をアピールした。

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