ヨシタケ絵本の哲学、永井玲衣さんと考える「大人だってわかんない」

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聞き手・松本紗知
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 デビュー作の「りんごかもしれない」(2013年)を始め、数々の作品が人気を集めている絵本作家のヨシタケシンスケさん。縦横無尽に妄想をくり広げ、日常の中の身近な違和感にも光をあてた表現は、「哲学的」とも評されています。哲学対話を重ねてきた、哲学研究者の永井玲衣さん(30)に、ヨシタケシンスケ作品に感じる「哲学」について聞きました。

 ――ヨシタケさんの本を最初に読んだのは。

 「りんごかもしれない」が出たときに、「哲学的な絵本」とすごく話題になっていて、気になって読みました。「こういう仕方で哲学の表現がありうるんだ」というのが、まず衝撃でした。

 プラトンとかが出てきて、名言とかを使うでもなく、日常に落とし込まれた中で、でも確かな思考が促されるような表現があって。しかも、それが社会的に受け入れられていることに、感動したのを覚えています。

 「哲学的」と言われるものって、どうしても難解で、偉い人が出てくるという感じですよね。絵本であっても、知恵のあるおじいちゃんみたいな人が出てきて、何かしらの学びがあるみたいな方向に描かれがちです。

 インタビュー後半では、ヨシタケさんの「ふまんがあります」という作品から「哲学の始まり」を考えます。

 でも、ヨシタケさんの本はそ…

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