バラのトゲに老化抑える効果 発見につながった一言「若いうちに…」

緑川夏生
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 これまで邪魔者でしかなかったバラのトゲから、肌の老化を抑える効果が期待できる成分が見つかったとの研究結果が公表された。手がけたのは「ナリス化粧品(本社・大阪市)」。新商品の開発にもつなげた。

 同社は宮城県登米市のバラ園(1万坪超)で6品種計1万株超のバラを育てている。化粧品に配合する成分を抽出するため、花を収穫してきた。

 同社研究開発部の上田浩士さん(36)らは7年前、それまで廃棄してきた葉や茎、トゲなどを有効活用できないかと研究を始めた。

 その結果、肌の老化などの原因となる活性酸素の一つ「ヒドロキシルラジカル」の分解が期待できる成分が見つかった。さらに、花びらや葉、茎などと比較しても、トゲの方がより多くその成分を含んでいたという。

 トゲに着目した理由について、上田さんは「若いうちに取り除くと成長を妨げると言われていることから、秘めたパワーを持ち合わせているのではと考えた」と話す。

 昨年には、園内のバラの中で2番目に多く、最もトゲの多い米国原産の品種「ダブルデライト」のトゲから、成分の原料化に成功。トゲや茎から取れた成分を含んだ新製品を9月に発売する予定だ。

 上田さんは「トゲは肌に刺さり、悪者扱いされることも多い。見方が変わればうれしい」と話した。(緑川夏生)