日本赤軍の重信房子・元最高幹部が出所 反省と謝罪つづる手記公開

[PR]

 1970年代を中心に世界中でさまざまなテロ事件を起こした過激派グループ「日本赤軍」の重信房子・元最高幹部(76)が28日、懲役20年の刑を終えた。同日朝、東京都内の収容先を出所した重信元幹部は報道陣の取材に「迷惑をおかけした方に謝罪します」とおわび。出所にあたり、「再出発にあたって」と題する手記を公表した。事件への反省や被害者への謝罪などをつづった主な内容は以下の通り。

    ◇

 新しく社会に参加するにあたって、まず私の逮捕によって被害を受け、御迷惑をおかけした方々に謝罪致します。私や、日本赤軍の闘いの中で政治・軍事的に直接関係の無い方々に、心ならずも被害や御迷惑をおかけしたこと、ここに改めて謝罪します。

 自分たちを第一としている闘い方に無自覚でもあり無辜(むこ)の方々にまで、被害を強いたことがありました。

 かつてのあり方を反省し、かつ、日本をより良く変えたいという願いと共に謝罪の思いを、私自身の今日の再出発に据えていく所存です。

 半世紀以上も前になりますが、世界も日本も高揚の中で、反戦平和を訴える時代がありました。

 ベトナム反戦の闘い、チェ・ゲバラの訴えに心動かされ、また大学の学費値上げ反対闘争に私は進んで参加しました。

 そして、闘いの攻防の中でのいきづまりを武装闘争によって活路を求めようとした赤軍派に私も加わりました。赤軍派は、闘い、失敗を重ね、弾圧の中で、うまく闘うことが出来ませんでした。「武装闘争路線」が間違っていたからです。でも当時はそう考えませんでした。

 出所を前にして、厄介なポリープが発見され、出所後の専門医による治療が必要になってしまいました。

 社会に戻り、市民の一人として、過去の教訓を胸に微力ながら何か貢献したいという思いはありますが、能力的にも肉体的にも私に出来ることは、ありません。

 まずもって、治療とリハビリに専念する中で、世界・日本の現実を学び「新しい生活様式」を身につけたいと思っています。そして、求められれば、時代の証言者の一人として、反省や総括などを伝えることを自らの役割として応えていくつもりです。

  • commentatorHeader
    小熊英二
    (歴史社会学者)
    2022年5月28日11時52分 投稿
    【視点】

    当人の意思を尊重し、「治療とリハビリに専念」できる環境においてあげるべきだと思う。「求められれば」は、そのうえでの話だ。