佐藤輝明の一発でトラ自力V消滅を回避 言葉にもにじむ4番の自覚

大坂尚子
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(27日、プロ野球 阪神タイガース1―0千葉ロッテマリーンズ)

 どんな不利な状況でも、阪神タイガースにはこの23歳がいる――。そう思わせる一発だった。

 0―0の九回、マウンドにロッテの守護神・益田直也が上がった。1死で打席に4番、佐藤輝明。フルカウントからの6球目、直前に空振りした低めのシンカーをすくい上げた。センターバックスクリーンへ、決勝の11号ソロだ。「シンカーは頭にあった。くらいついた結果です」。チーム25イニングぶりの得点を、冷静に振り返った。

 負ければ、自力優勝の可能性が消えるかもしれない試合。立ちはだかったのが、今季完全試合を達成し、5勝0敗の佐々木朗希だった。

 その右腕には3打数無安打、2三振。走塁ミスもあり、全くいいところがなかった。

 それでも、打席で決して縮こまらないのが佐藤輝の良さだ。「長打を打つことが、僕の求められていること。しっかり振っていきたいと思います」。令和の怪物に土はつけられなかったが、最後の最後できっちり仕事を果たした。

 開幕は4番で迎えたが、打線がつながらず、2番や3番も経験。今月7日から4番に戻った。佐藤輝だけは不動になりつつある。

 チームは苦境が続く。その中で、勝敗を背負う打順を任されているという自覚が出てきた。「チームとしても個人としてもしっかり、良い調子になっていけるようにやっていきたい」。新人だった昨季は、チーム全体を語ることは少なかった。コメントからも心境の変化が見てとれる。(大坂尚子)

 矢野監督(神) 「(佐藤輝は)体勢が崩れてたからまさか入るとは思わなかった。ウィルカーソンは八回までよういってくれた」

 ウィルカーソン(神) 8回無失点。「色々な球種が、良く投げられた。守備がしっかり守ってくれたこと、そして最後の本塁打は本当に大きかった」