第2回若者の人生観「ドラクエ型→ポケモン型」って?永田夏来さんに聞く
若者が仕事や生涯設計でモヤモヤするのは、人生観が「ポケモン型」だから? 兵庫教育大学大学院准教授(家族社会学)の永田夏来さん(49)は「ドラクエ型」から変わったと説明します。ポケモン型とはいったい?
ながた・なつき
1973年、長崎県生まれ。早稲田大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了。兵庫教育大学大学院准教授。武蔵野大、神戸大非常勤講師も兼任する。家族社会学の観点から結婚や家族形成について研究。著書「生涯未婚時代」では、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」やアニメ「おそ松さん」などを引用して若者の結婚観を分析している。
――著書では「結婚などライフイベントの有無を含め、年齢で物事を測ることができなくなった」と指摘しています。この世代ならではの悩みの特徴は何でしょうか
年功序列や終身雇用が崩れてきて、ライフスタイルが多様化した1990年代。それを受け、2000年代以降は人々の人生観が「ドラクエ型」から「ポケモン型」に変わりました。
一つのストーリーをなぞり、外れないように進めていくゲーム「ドラゴンクエスト」のような人生から、好きなポケモンを集めて育てるような人生に変わってきたんですね。
ポケモン人生は自由度が高いので、何をゴールとして設定するのか、プレーヤーの数だけ答えがあります。
これほどまでに選択肢があるのは、今の若者世代が初めてではないでしょうか。
「テッパン主義」の傾向も
ファッションで言えば、読者…
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