中東に残った「ひ弱な男」 元警視総監が感じたオウムに通じる怖さ

有料記事

聞き手=編集委員・吉田伸八
[PR]

 1970年代に世界各地でテロ事件を起こした過激派グループ「日本赤軍」。メンバーの3人がイスラエルの空港で約100人を死傷させた銃乱射事件から30日で50年となる。日本の若者たちが半世紀前に起こした事件は何を残したのか。レバノンで拘束された容疑者の移送の対応にあたった米村敏朗・元警視総監に聞いた。

 ――日本赤軍が世界でテロ事件を次々起こしたことは、日本の警察にどう影響を与えましたか。

 1972年のイスラエル・テルアビブのロッド空港乱射事件は私が警察庁に入る2年前に起きました。大学生だった私も驚き、衝撃を受けましたが、なぜ日本人がイスラエルでそうしたことをしたのか、当時は意味が分かりませんでした。

 警察にとっても大変な衝撃だったはずです。

警察キャリアとして警備畑を歩み、警視総監にも就いた米村氏に、警察担当編集委員が日本赤軍についてインタビューしました。記事の後半では、レバノンから連れて帰れなかった「男」への対応や、米村氏が感じた「イデオロギーの怖さ」が語られます。

 日本赤軍はその後も世界各地…

この記事は有料記事です。残り2431文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら