銃所持の権利を擁護する「全米ライフル協会」(NRA)の大会が27日、テキサス州ヒューストンで始まった。3日前には、同州ユバルディの小学校で21人が射殺される事件が起きたばかり。会場前では大勢の人たちが大会の開催に抗議し、銃規制の必要性を訴えた。一方、大会で登壇したトランプ前大統領らは銃規制に反対する姿勢を貫き、会場の内側と外側で議論が交わることはなかった。
「恥を知れ」「あなたたちの手は、血で染まっている」
大会が開かれているヒューストンのコンベンションセンター前では、プラカードを持って抗議する人たちが銃規制の必要性を連呼した。米国で銃乱射事件が繰り返されるのは、NRAが政治力を使って銃規制に反対してきたからだと考える人は多い。
抗議に加わったシルビア・グッテルベルグさん(66)もその一人だ。「数十年間にわたって、中身のある銃規制の法律が共和党によって妨げられてきた」と憤るグッテルベルグさん。「武器所持の権利が憲法で認められているというが、(対戦車ミサイルの)ジャベリンの所持が認められるのか? 常識的な規制が可能だ」と語る。
NRA大会の会場近くの公園にも、何百人もの人が集結。2018年にフロリダ州の高校生だった時、学校で17人が射殺される事件を経験したデビッド・ホッグさん(22)は「あきらめてはいけない。これを見ている全員が、議員に働きかけて欲しい」と銃規制の実現に向けて呼びかけた。
だが、会場内の論調は正反対だった。
トランプ氏、銃規制問題で左派を批判
演説の冒頭でトランプ氏は…
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- 【視点】
演説でトランプは「ウクライナより、米国の子どもの安全を守るためにお金を使うべきだ」と、持論の「米国第一」「国内優先」をちらつかせながら、全ての学校に警官や武装した警備員を常置する必要を訴えた。 あくまで銃規制に反対の姿勢を貫いたトラン
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