1年前とは対照的な笑顔が咲いた会見場 宇都宮ブレックス比江島慎

松本麻美
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 プロバスケットボールBリーグのチャンピオンシップ(CS)は28日、2戦先勝制の決勝の第1戦が東京体育館であり、初代王者の宇都宮ブレックス(ワイルドカード1位)が、初優勝をめざす琉球ゴールデンキングス(西地区1位)に80―61で先勝し、5季ぶり2度目の頂点に王手をかけた。第2戦は29日に同体育館で行われる。

宇都宮・比江島、成長示す第4Q

 「忘れ物を取り返す」

 並々ならぬ決意をもって決勝の舞台に戻ってきた宇都宮ブレックスの比江島慎が、爆発的な攻撃力を発揮した。

 2点ビハインドで迎えた第4クオーター(Q)。出だしに相手ファウルを誘いながらシュートを決めるビッグプレーを見せると、その後も独特なリズムのドリブルで相手を翻弄(ほんろう)し、得点を重ねた。

 最後の10分だけで11得点。拮抗(きっこう)した第3Qまでが別試合だったかのように、終盤は宇都宮ペース、比江島の独壇場だった。

 昨季は千葉ジェッツ(千葉J)に敗れて準優勝。2戦先勝制の決勝を1勝1敗で迎えた第3戦、残り2分を切って3点を追う勝負どころで、比江島は焦りから五つめのファウルを犯した。エースを退場で欠いたチームはその後押し切られ、あと一歩で頂点を逃した。

 「もっとできたんじゃないか。申し訳ない気持ちでいっぱい」。試合後は消え入りそうな声で悔やんだ。

 あれから1年。この日の試合後会見では、終盤のミスについて安斎竜三監督から「天井に届きそうな怒りを感じた」といじられても、「次のプレーを考えすぎていたんです」と笑ってかわすほど、余裕のある比江島の姿があった。

 「仲間がつないでくれた前半があって、第4Qは自分の時間帯だと思った。あともう1勝、しっかり戦いぬきたい」

 一回り成長したエースが、王座を射程に捉えた。松本麻美

琉球、終盤に失速

 互いに守備を得意とするチーム同士の戦い。終盤失速した琉球ゴールデンキングスの桶谷大監督は「最後に流れをもっていかれてしまった」。前半までは40%だったシュート成功率は、第4クオーター(Q)は10%にまで落ち込み、ミスを意味するターンオーバーも最後の10分だけで4を数えた。指揮官は「40分間ストレスをかけられ続け、相当タフだった。だが、これを乗り越えなければ勝利はない」と次戦を見据えた。