是枝裕和監督「ベイビー・ブローカー」に男優賞 カンヌ映画祭
早川千絵監督「PLAN 75」はカメラドール特別表彰
南仏カンヌで開催中の第75回カンヌ国際映画祭は28日に最終日を迎え、日本の是枝裕和監督(59)が韓国で製作した「ベイビー・ブローカー」は、主演のソン・ガンホさんが男優賞を、そしてキリスト教系団体が選ぶエキュメニカル審査員賞を獲得した。また「ある視点」部門に参加していた早川千絵監督(45)の「PLAN 75」が新人監督の作品に贈られるカメラドールの次点に当たるスペシャルメンション(特別表彰)に選ばれた。
登壇したソン・ガンホさんは是枝監督と、カン・ドンウォンさんら共演者に謝意を述べ、満場の拍手を受けた。また早川監督は「今を生きる私たちに必要な映画だと言ってくれた人がいます。それが心に響いています」とあいさつした。
最高賞パルムドールはリューベン・オストルンド監督(スウェーデン)の「トライアングル・オブ・サッドネス」が受賞した。オストルンド監督は2017年の「ザ・スクエア 思いやりの聖域」に次いで2度目のパルムドールとなった。
「ベイビー・ブローカー」は…
【視点】 新人監督の作品に贈られるカメラドールの次点に当たる特別表彰を受けた早川千絵監督の「PLAN 75」。描かれるのは、少子高齢化の進行で、75歳以上の高齢者が自ら安楽死を選択できる制度ができた近未来の日本です。 この長編作品の原型となった