工場火災、親の急病…老舗菓子会社を救った息子 大学休学して奮闘中

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森直由
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 60年以上の歴史がある焼き菓子「ぽんせん」が主力の兵庫県朝来市のマルサ製菓。工場火災や社長の家族の急病に見舞われた会社の窮地を救ったのは、大学を休学して加わった社長の長男だった。素直に苦境を訴えたツイッターに多くの応援が寄せられ、3月に始めたオンライン販売は売り上げを大幅に伸ばしている。

 マルサ製菓は1960年に大阪市で創業し、きれいな水を求めて91年に朝来市に移転した。小麦粉を練った生地を焼いたぽんせんは、最盛期の2000年代には月50万枚以上を製造。商品も定番のしょうゆのほか、丹波黒大豆、地元の岩津ねぎ味など10種類近くまで増えた。

 だが、原材料費の高騰で経営は徐々に苦しくなった。さらに19年12月、工場が火災に遭い機械などが損傷し、生産は完全に停止した。再開できたのは翌20年秋。佐賀正明社長(54)らが取引先を回り、生産量も少しずつ回復していた21年5月、今度は経理や製造を担当していた社長の妻・加純さん(52)が脳幹出血で入院した。ぽんせんの製造は、月10万枚以下に落ち込んでいた。

 会社存続の危機に駆けつけた…

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