渡辺明名人が防衛、3連覇達成 斎藤慎太郎八段の挑戦を退ける

佐藤圭司
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 第80期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第5局は29日、岡山県倉敷市の「倉敷市芸文館」で2日目が指し継がれ、渡辺明名人(38)=棋王と合わせ二冠=が挑戦者の斎藤慎太郎八段(29)に勝利。シリーズ成績4勝1敗で防衛を果たし、名人戦3連覇を達成した。

 名人獲得3期は、名人戦が実力制に移行した後、永世名人の資格(通算5期以上)を満たした6人に次いで、佐藤天彦(あまひこ)九段(34)と並び、歴代7位タイとなる記録だ。

 2期連続で渡辺名人に斎藤挑戦者が挑む七番勝負となった。A級順位戦を2期とも8勝1敗で制した強力な挑戦者を迎えた今期、渡辺名人のAI(人工知能)も活用した事前研究がピタリはまった。序盤でリードを奪い、そのまま逃げ切る危なげない勝ち方が目立った。

 渡辺名人は東京都葛飾区出身。2004年に20歳で初タイトルの竜王を獲得。通算タイトル獲得数は、名人防衛で31期となり、羽生善治九段(51)の99期、大山康晴十五世名人(故人)の80期、中原誠十六世名人(74)の64期に続き、歴代4位。

 6月に開幕予定の第81期A級順位戦には、将棋界の8タイトルのうち竜王・王位・叡王・王将・棋聖を併せ持つ藤井聡太五冠(19)が初参戦し、渡辺名人への挑戦権を争う。(佐藤圭司)

渡辺名人の話

 長い戦いだった。終わってホッとしている。いろいろあったが、目の前の一局に向かってやっていこうと思った。長丁場で毎回大変な番勝負になるが、その中で結果を出せたのはよかった。(あと2期に迫る永世名人資格は)全く考えていない。

斎藤挑戦者の話

 終始苦しい番勝負になり、なかなか打開策は見つからなかった。(逆転勝ちした第3局で)立て直せるか、というところで2局続けて負け、生かせなかった。(前期から)結果的には変化できていなかった気がする。まだ足りないところが多い。